「イギリスじかん8@ヨコハマ・フットボール映画祭」無事に終了しました。
ご来場くださった皆様、「ヨコハマ・フットボール映画祭」実行委員会の皆様、設営や後片付けを手伝ってくださったボランティアの皆様、本当にありがとうございました。
私が写真を撮るとき、「1枚の美しい絵」として残すために撮る写真と、ただ単に記録として残すために撮る写真があるのですが、私がこれまで「イギリスじかん」で展示してきたのは、前者の写真ばかりでした。
ですが、今回の「イギリスじかん8」では後者の写真も展示しました。主に、ヒルズボロ関連のものです。
アンフィールドの向かいには、「ヒルズボロ・ジャスティス・キャンペーン」という店があります。
アンフィールドのほぼ真向かいにあるのですが、日本では知らない人が多いのではないでしょうか。
「ヒルズボロ・ジャスティス・キャンペーン」は、ヒルズボロでの事故で亡くなった96人のリバプールサポーターたちを非難し、侮辱する嘘の記事を書いた大衆紙「The S*n」を糾弾し、亡くなった人たちの名誉を回復し、犠牲者の家族をサポートする活動をしています。
試合日にはこの店でTシャツやグッズを販売して売り上げを活動資金にしているほか、「Don’t Buy The S*n」のポスターやチラシ、ステッカーを無料で配布しています。マッチデイには、「ヒルズボロ・ジャスティス・キャンペーン」が配布している「Don’t Buy The S*n」のチラシを持っているファンをたくさん見かけます。
「ヒルズボロ・ジャスティス・キャンペーン」の隣にあるハンバーガーやホットドックを売っている店なのですが、リバプールというクラブがヨーロッパの大会で成功した栄光と歴史のあるビッグクラブであることを表す絵(ビッグイヤーと星5つ)が壁に描かれていると同時に、「Don’t Buy The S*n」のポスターも貼られています。
リバプールというのは、歴史と栄光に彩られたビッグクラブを生んだという誇りを持っていると街であると同時に、ヒルズボロでの事故以来、深い傷と悲しみを背負い続けている街でもあるのだということを象徴しているように思います。
今度アンフィールドで試合を観るときには、スタジアムに入る前に、ぜひこの「ヒルズボロ・ジャスティス・キャンペーン」に寄ってみてください。
下の写真は、リバプール・ライム・ストリート駅の向かいにあるセント・ジョージズ・ホールの庭ですが…
上の写真で右下に写っているベンチのクロースアップが下の写真。
「このベンチではThe S*nは読めません。読んでいる人がいたら没収させてもらいます。そしてこの街から出ていってもらいます。」と書かれたプレートが取り付けられています。
リバプールという街には、嘘を書いたこの新聞をリバプール市内では売らないようにするための活動をしている人たちが今もいるということは、この街にあるフットボールクラブをサポートしたいと思う人なら知っておくべきことでしょう。
こうしたことをより多くの人に知ってもらいたいと思い、今回はこういった写真も展示させてもらいました。
今回、私が展示した写真を見たことで、「The S*n」という新聞が、ヒルズボロでの事故で亡くなったリバプールサポーターたちについて嘘を書いた新聞だということを知ったと教えてくれた方がいて、こういった写真も展示してよかったと思いました。
このような貴重な機会をくださった「ヨコハマ・フットボール映画祭」実行委員会の皆さんに本当に感謝申し上げます。
また、リバプールファンの方だけでなく、多くのフットボールファンの方とお話しすることができ、学ばせていただくことも多く、とても貴重な経験となりました。
また皆さんとどこかでご一緒させていただけたら嬉しいです。
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